PI:池上 浩太
池上研究室は、ゲノムを包み込む膜である「核膜」の機能と関連疾患に注目して研究しています。「細胞膜」がシグナル伝達など様々な生命現象に関わることはよく知られていますが、「核膜」の機能は未だによく分かっていません。核膜遺伝子の異常は心循環器疾患、早老化、筋ジストロフィー、脂質代謝異常など様々な疾患を引き起こしますが、そのメカニズムは不明です。我々の研究室は、心臓疾患をモデルとして、核膜の機能と疾患との関わりについて、クロマチン動態、ゲノム保護、機械刺激センサー、核膜ダメージと修復などの観点からを研究しています。「核膜は宝が眠る未開拓のオルガネラ」と捉え、生物学の新たなパラダイムの構築を目指す研究者を随時募集しています。
池上研究室でのポスドク・大学院生に興味がある方は、kohta.ikegami@cchmc.orgまでメールをお願いします。
在籍メンバーの声
海外でのポスドクを視野に入れている研究者の皆さん、不安と期待が入り混じり、一歩を踏み出せない人もいるかと思います。そんな方に、私の経験が踏み出す自信になれば幸いです。
私は、シンシナティでポスドクを始めるまで、海外に出た経験がありませんでした。私の場合、オンライン開催の学会がきっかけで、”核膜”を同じく研究対象としていた池上先生と出会い、その後、半年足らずで渡米しました。語学を含むすべての準備が不足した中、夜の閑散としたシンシナティ空港に降り立ち、スマホの通話機能が使えない絶望から始まったことを記憶しています。アメリカ人との初のコミュニケーションは、「I’m in trouble」から始まりました。そんな自分でも、異国の地でのポスドク生活を満喫出来ているのは、研究室メンバーの協力、UC-Tomorrowのような日本人ネットワークからのサポート、研究所が提供する実験技術のトレーニングのおかげです。初海外、動物実験未経験といった私のような不安しかなかった人間でも、研究を楽しめる環境がシンシナティにはあります。生活環境・研究環境ともに整ったシンシナティで、初めての海外ポスドクを始めてみてはいかがでしょうか?